HOME > 大学入試に赤本を活用しよう

はじめに

はじめに
大学入試に備えて、センター試験の過去問を解いたり、私立大学の単独試験や国立二次試験の過去問を解いたりします。参考書や問題集だけでなく、赤本を活用して入試に備えましょう。

赤本とはどのようなものか

赤本とは、世界思想教学社が出版している過去問集で、「大学入試シリーズ」が通称です。1964年に表紙が赤色に統一されたので、赤本と呼ばれるようになりました。
総合大学の場合は、大学の学部ごとに出版されていますし、自分が受ける予定の学部を徹底的に解けます。

赤本を解くことのメリット

赤本を解くことのメリット
赤本を解くことのメリットは、やはり問題集と違い本物の過去問を解くことができるので、傾向を掴めることです。大学ごとに、現代文が長い、量が多い、英語の長文問題が長い、難しい単語が出てくる、数学の難易度が高いなど、特徴があるので、それに慣れることができます。
だいたい過去3年分の過去問が、1冊に載っています。直近だけでなく、もっと解きたい場合は、先輩から譲ってもらう、学校や予備校に置いてある赤本を使う、中古のものを本屋やネットで買うことができます。最低でも過去10年分を解いておけば、今年度出そうな分野も予測できますし、対策を練ることができるので、赤本を活用しない手はありません。

いつから赤本を活用するべきか

では、いつから赤本を活用すべきなのでしょうか。赤本は本番の試験の問題が載っているので、もちろん習っていない範囲は解けないでしょう。ですが、すでに習っている範囲で解ける部分だけでも、夏休みの間に終わらせておくと、その後が楽です。
2学期に入ってからは、習ったところもも合わせて、時間を図りながら解いてみましょう。

進学校なら赤本の演習は高校3年の1学期で始まる

進学校は、レベルにもよりますが、とても速いスピードで教科書の内容を終わらせます。高校2年ですでに教科書の範囲を全て終わらせた場合、3年生の1学期からは赤本を用いた演習授業に入ることもあるので、わざわざ自宅で赤本をひたすら解かなくても、高校の授業で演習できます。

一般的には夏休みから解くのがベスト

進学校ではない偏差値50から55くらいの高校に通っている場合は、授業速度もそこまで早くありません。
ですが、赤本は先に述べた通り、わかる範囲で良いのでなるべく解ける範囲だけでも解いておくことで、秋や冬になって焦って過去問に取り掛からずに済みます。
夏休みは一番時間があるので、赤本が発売されたら購入しましょう。最初は時間を計らずに解いてみて、慣れてきたら、本番と同じ時間を図って、どれくらい現在の実力があるか確かめるのがベストです。

赤本はコピーして使った方が良い

赤本のサイズは、2004年からA5版になったので、従来のものより見やすいです。それまでは文字が小さすぎるので、読みにくさがありました。
赤本に書き込みをして解いてしまうと、答えがわかってしまうだけでなく、使い回せないので、コピーをする方が良いです。
少し拡大しておくと、読みやすいです。

赤本以外にも青本や黒本がある

赤本以外にも青本や黒本がある
赤本だけでなく、青本や黒本と呼ばれるものがあります。これらは一体どのようなものなのでしょうか。

青本は出版社も違えば難関大学専門の過去問集である

青本は、駿台文庫から出版されている過去問集です。青本は文字が小さめで読みにくいので、こちらも拡大コピーして使用した方が良いでしょう。青本は、最難関国立大学や、早稲田や慶応などの難関私立大学をメインとした過去問集なので、これらの大学を受験予定の人は、青本も活用してみてください。

青本と赤本ならどちらの方がわかりやすいか

青本の解説は赤本に比べて詳しいので、難関大学受験の人は、解説をきちんと読んで、過去問を復習できます。青本の解説は、駿台予備校の講師の方が書いているので、プロの解き方がわかります。

黒本も赤本と出版社が違いセンター試験向け

黒本は、河合塾センター黒本と言います。大学入試センター試験の過去問が掲載されているので、センター試験を受験する人はこちらも併用してみましょう。本試験が15年分収録されているので、1冊購入するだけで済みます。センター試験は二次試験や難関私立単独試験よりは簡単ですが、センター試験の傾向と対策を練るのにちょうど良いです。

赤本は何年分解けば良いのか

先にも述べましたが、赤本は過去3年分くらいしか掲載されていないので、それだけでは十分な対策ができません。
とても古い赤本を使って、何十年分も解くのは、あまり意味がありません。なぜなら、大幅に傾向が変わっていることがあるためです。学科から学部への改組もありますし、出題者が全く異なっているケースもあるので、平均して10年分解いておけば安心です。
単に数をこなしていくよりも、その10年間でよく出ている分野を研究するという意味で、10年分を解いていきましょう。

時間を測って解くことで本来の実力がわかる

時間を測って解くことで本来の実力がわかる
赤本を解くときに大切なのは、必ず本番と同じ時間を測って解くことです。絶対に最初のページから解く必要も無いので、まず得意分野や分かる部分を解いてから、苦手な問題や応用問題に取り掛かり、最後に見直しをします。
時間を測らずに解くと、本来の自分の実力とかけ離れてしまいますので、実力試しのために時間を測ることは重要です。

間違えたところは何度も解いて練習する

赤本を解いてみて、間違えたところは自分がわかりやすい印をつけて、そこだけ復習できるようにしましょう。解いて答え合せをしてほったらかしにするのではなく、間違えたところだけを集めて、何度も解いていくうちに、どうして間違えたのか気づくことができます。

まとめ

大学入試対策には、赤本を活用することが大切です。実際の過去問に触れることで、今まで培ってきた実力を試せるだけでなく、傾向を掴み、出そうな分野を予測することができるからです。少し高い買い物になりますが、不要になったら後輩に譲ることもできるので、赤本は必ず手に入れましょう。
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